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みんなに聞いてみた!移住に関する調査から読み解く「地方の魅力」とは?

漠然と、移住の思いを抱くきっかけは何でしょうか?他の人は一体どのように考えているのでしょうか?そして移住した人は実際に満足できているのでしょうか?
国が行った「東京圏、地方での暮らしや移住及び地方への関心に関する意識調査」から、移住希望者や既に移住した人々が移住に対してどのようなイメージを持っていて、移住後どのように感じているのかを見てみましょう。

彼らが感じる「地方の魅力」は一体何なのか、その答えを探してみます。

「東京圏、地方での暮らしや移住及び地方への関心に関する意識調査」とは

内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部が2020年に発表した「東京圏での暮らしや移住及び地方への関心に関する意識調査」は、東京圏への人口一極集中を改善し地方への移住・定着を促進するために東京圏在住者、地方移住者それぞれの意識を把握し、今後の国・地方自治体の施策へ反映させることを目的に行われました。

この調査は、東京圏、地方での暮らしや移住に関する市民の意識や地方への関心を徹底的に把握し、より効果的で総合的な戦略を立案・実施するための基盤となる情報を提供することを目指しています。

移住を意識したきっかけ

地方での新しい生活を模索する人々の中で、移住を意識するきっかけは様々です。

まず、「将来のライフプランを考えたことがきっかけ」と回答した人が28.2%で最も多く、長期的な視点での生活設計が移住の動機となっています。
一方で、「現在の生活や仕事に違和感や限界を感じたことがきっかけ」が13.6%で、現状に対する不満や制約から新天地への模索が生まれています。
また、「帰省がきっかけ」と回答した人も13.4%であり、故郷への愛着や再発見が移住への第一歩となっています。

移住を意識する人々の中には、自分の状況や将来の見通しを考える個人起点の場合もありますが、帰省、旅行などがきっかけとなりUIJターン移住を検討するケースもあります。
「話し方や間合い、雰囲気、耳から入ってくる感じが違う。慣れ親しんだ地元という感覚。」というコメントは地元の近県に旅行した時の周りの空気感が移住を後押ししたと考えられます。

加えてグループインタビューのコメントからも移住を考えるポイントとして頻繁に挙げられるのはワークライフバランスの見直しやより充実した「ライフ」を追求したいという欲求です。
「街が集約されてすごくコンパクトで、自然も近くにありつつ、家から街中まで自転車で15分あれば行ける。自然も便利も両方ある」「ワークライフバランスのライフが劇的に改善された。」など、環境が改善されることにより自分らしい生活ができるのは移住の大きなメリットと言えます。

関心を持った地方の魅力

地方への移住を考える際、多くの人が注目するのはその地域の魅力です。
調査によれば、「山・川・海などの自然にあふれた環境」が55.8%で最も高く、豊かな自然が移住の大きな魅力となっています。
また、「空間的・時間的に余裕のある生活」(49.4%)や「生活コストが安価であること」(49.4%)も高い関心を集めています。

性別による傾向も見受けられ、女性は男性と比較して「子育て環境(保育、教育、子育て支援など)の良さ」を重視する傾向があります。

都心部との比較でも地方が持つイメージが強く反映されています。特にアウトドア趣味の人や長時間通勤、高い家賃に悩む人々が地方への移住を検討していることがデータから浮かび上がります。
移住を考える人たちは、日々の疲労やストレスから解放され、自然やゆとりある生活を求めているようです。

移住を妨げている要因

地方への移住を検討する人々にとって、移住を妨げる理由も存在します。
調査によれば、「求めている業種・職種の働き口が見つからないこと」が39.4%で最も多く、これが移住の障害となっています。
また、「生活利便性が低いこと」(35.6%)や「現在と比べ賃金が安くなってしまうこと」(34.2%)も移住の障害となる主な要因です。

特に仕事が移住のボトルネックとなっていることが明らかです。
都心部と比較して地方の給与水準が低いことや、自身のキャリアを活かせる職種がないケースが挙げられます。

実際に地方に移住するかどうかは「希望する仕事がある」(48.9%)、「納得できる給与水準の仕事がある」(48.5%)、「理想とする住まいがある」(31.6%)など条件が整うことが大きなポイントです。
移住を進める上では都心部との比較や自身の中で妥協できるポイントを見極めることが重要となります。

実際に移住してみての満足度

地方に移住した人々の生活満足度についての調査結果によると、東京圏から地方へ移住したときの生活満足度は、おおむね向上していることが伺えます。

県庁所在地への移住者は繁華街へのアクセスの利便性や趣味・余暇の増加を評価していますが、一方でレジャー施設などが不足しているという不満点も見受けられます。
その他の市町村への移住者はスーパーやレンタルショップなどの生活必需品の購入スポットを評価していますが、遊びに行く場所のバリエーションが不足していると感じています。

共通して挙げられる不満点として、地方のレジャー施設が都心部と比較して少ないという指摘があります。
これにより、移住を検討する際にはアクセスが良くかつ充実したレジャー施設が存在する場所を選ぶか、もしくは自身の趣味がレジャー施設にそこまで依存しないことが望ましいとの傾向が浮かび上がります。

「自分はそこまでレジャー施設にこだわらない」という場合でも、しばらくお試し移住などしてみたうえで本当に気にならないのかなどを確認すると良いかもしれません。

おわりに

移住に関する意識調査を振り返りましたが、調査から明らかになったのは移住のきっかけや関心、妨げる要因は多岐にわたること、そして実際の移住者の生活満足度は、おおむね向上していることです。
特に、ワークライフバランスが移住を検討する上での鍵となります。仕事に関するメリットとデメリットを比較し、自身がどこまで妥協できるかを考えることが重要です。

また、調査データは男性よりも女性が子育てなどの面で移住を考える傾向が強いことを示しています。

最後に、実際に移住した人たちの感想や経験を参考にし、自分自身のライフスタイルや価値観に合った場所を見つけることが大切です。
地方移住は新たな可能性や豊かな暮らしを提供してくれる反面、様々な課題への適応が必要とされます。
自分だったらどうするかをイメージしてみることで、より具体的な移住計画が立てられるでしょう。

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